- 気まゴプロジェクト X #2 投稿者:golftat 2004/10/17 21:06 メッセージ: 381 これは golftat さんの 380 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話 投稿者:golftat 2004/10/19 20:10 メッセージ: 384 これは golftat さんの 381 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話2 投稿者:golftat 2004/10/24 23:30 メッセージ: 389 これは golftat さんの 384 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話3 投稿者:golftat 2004/10/27 22:55 メッセージ: 390 これは golftat さんの 389 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話4 投稿者:golftat 2004/10/31 1:13 メッセージ: 392 これは golftat さんの 390 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話5 投稿者:golftat 2004/11/ 4 21:24 メッセージ: 394 これは golftat さんの 392 に対する返信です
- (続く) 気まX 「走り系」661誕生秘話6 投稿者:golftat 2004/11/ 9 21:18 メッセージ: 398 これは golftat さんの 394 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話7 投稿者:golftat 2004/11/18 20:28 メッセージ: 404 これは golftat さんの 398 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話8 投稿者:golftat 2004/11/24 23:07 メッセージ: 409 これは golftat さんの 404 に対する返信です
- 気まX 「走り系」661誕生秘話完結編 投稿者:golftat 2004/11/29 0:14 メッセージ: 411 これは golftat さんの 409 に対する返信です
気まゴプロジェクト X #2 投稿者:golftat 2004/10/17 21:06 メッセージ: 381 これは golftat さんの 380 に対する返信です
今回のプロジェクトも実話に基づいています。
私が出てくるんですが、どこまで本当か?
みなさん、マユにツバつけてよーく聞いてみよう。
ちなみに、このやりとりは、全てビデオに収められており、TAT工房見学の折には、ごらんになれます。
それでは、気まゴプロジェクトX #2
はじまりはじまり
あれは、4年前の暑い夏の日じゃった、・・・ <なぜ老人調?
気まX 「走り系」661誕生秘話 投稿者:golftat 2004/10/19 20:10 メッセージ: 384 これは golftat さんの 381 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
「走り」という概念をシャフトに持ち込み、ここ数年のリシャフトブームで、常に話題の中心にある大人気シャフト フジヤマのスピーダー661。
このシャフトは660とワンフレックス違いで同じ物と言われるが、これはなぜ?
そして「走り系」の由来は? 661の秘密が今明らかに!
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2000年夏。名古屋市南部某所。50社以上のクラブメーカーが参加した大試打会に足を運んだTATだったが・・・
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話2 投稿者:golftat 2004/10/24 23:30 メッセージ: 389 これは golftat さんの 384 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
(前回までの続き)
2000年夏。名古屋市南部某所。50社以上のクラブメーカーが参加した大試打会に足を運んだTATだったが・・
・
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TAT(あ、フジヤマだ。シャフトメーカーが参加するなんて気合入っているな・・・)
4年前。 当時は、「リシャフト」が定着し始めた頃で、シャフトメーカーも、大手クラブメーカーへのOEM供給だけでなく、一般ゴルファーのリシャフト需要に応えるべく、開発とPRを推進していた。
既製品には、コスト的に妥協したシャフトがついていて、最大公約数的な性能ではあるものの、自分に合わせたシャフトを使えば、球筋もスコアも改善できる。だから、プロ・上級者や、道具に拘る人は、リシャフトすべきだ。
良いか悪いかは別として、この流れを定着させたのは、フジヤマシャフトだ。他のシャフトメーカーも,フジヤマの作ったこの流れに乗って儲けさせてもらっているから、フジヤマの成功をやっかむどころか、むしろ感謝していた。
さて、当時 スローダー757がPGAツアーで大人気となるなど、アメリカでもフジヤマを始めとする日本製シャフトがブームになりつつあった。
TAT(そういえばミケちゃんも757を使っているし、試してみるか。)
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話3 投稿者:golftat 2004/10/27 22:55 メッセージ: 390 これは golftat さんの 389 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
(前回までの続き)
TAT(そういえばミケちゃんも757を使っているし、試してみるか。)
TAT 申し込み用紙に必要事項を記入する。
フジ 「現在使用中のシャフトは、えーと、MAX300 ?聞いた事ないな。」
TAT 「・・・」
フジ「これ、46インチの間違いですか?」
TAT 「書いた通りですよ。46グラムです。長さは48インチ」
TAT(競合他社製品の事は何にも知りませんか。お気楽サラリーマンだなぁ。)
フジ「HS51m/sですか。じゃ、これからいきましょうか。」
私のヘッドスピードが速いのは、クラブが軽くて長いからである。特にパワーがあるわけではないのだが・・・
渡されたクラブに付いていたシャフトは、757のXである。
注意:これは、最近OEMで大手メーカーのモデルに装着されているモノと違い、本物の?757。 以下のモデルも同様。
TAT ワッグルしてみる。
こ、っこれは!
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話4 投稿者:golftat 2004/10/31 1:13 メッセージ: 392 これは golftat さんの 390 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
(前回までの続き)
TAT ワッグルしてみる。
こ、っこれは!
グリップがツルツルだ。TAT、いきなりテンションが下がる。
TAT(あーあ、こんなの客に出すのか。クラブのイロハのイが出来てない。)
TAT 渡された757のXを打つ。
バシッ!
グリップがツルツルで、指に力が入ってしまい、上手く打てない。
クラブのバランスも悪い。クラブに振られてしまい、上手く球を捕らえれず、球が浮いていかない。
ティーが、ヘッドの厚さと比べて低すぎ、しかも調整できない。
TAT(バランス悪すぎ。シャフトが泣いてるな。それに、このティーじゃ、打てない。)
フジ「HS48m。 球低めでスピンの少ないタイプですね。」
TAT「普段は、球が高すぎて、スピンが多すぎて吹き上がって、困ってるんですけど。」
TAT(手が滑らなかったら、もっと振れるよ! それにスイング見て、球質が軽いって判らないのか?? これじゃ、フッティングは無理だな。)
フジ「こっち行きましょう。」
TAT 757のSを打つ。
TAT「こっちの方がいいですね。でも、」
球が上がりきる前に、
TAT「ドロップする。」
TAT(これも、バランス悪いけど。私が組んだら、あと10ヤードは出るな。)
757は私にはハードすぎで、シナリを上手く使えないようだ。
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話5 投稿者:golftat 2004/11/ 4 21:24 メッセージ: 394 これは golftat さんの 392 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
(前回までの続き)
757は私にはハードすぎで、シナリを上手く使えないようだ。
フジ「757は、今、USツアーのプロに評判なんですが、ちょっとハードなんで、今度同じコンセプトで軽量版を作ったんですよ。これです。」
ラベルには、660と書いてある。
TAT「60g台ですか。Xで振動数280台だから、硬さは757とあんまり変わらないですね。」
TAT X, S, R と順に打つ。
TAT(グリップ下が、しっかりしていて、強く振っても大丈夫。基本的に先調子の作りだが、先端部分は締めてブレを抑えるということか。FSP等のハードヒッター向け弾き系シャフトと同じ硬度分布狙いだな。)
それにしても、先端の締める場所が絶妙である。これ以下だと、ヘッドが暴れるし、上だと硬いだけでシナリの感じられないシャフトになってしまう。
通常、先端補強する場合は、高弾性の繊維や、ボロン等金属系のしっかりした材料で補強する。そのため、トルクも少なくなるのだが、これは無理にトルクを絞っていない。
同じ先を締めるにしても、アメリカ製の「TIP STIFF」なシャフトが、左には行きにくいが、弾かなくて面白みがないと感じる人は多い。私もその一人だが、この感触は新鮮だ。
(続く) 気まX 「走り系」661誕生秘話6 投稿者:golftat 2004/11/ 9 21:18 メッセージ: 398 これは golftat さんの 394 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとは一切関係がありません。
(前回までの続き)
TAT 660の X, S, R と順に打つ。
同じ先を締めるにしても、アメリカ製の「TIP STIFF」なシャフトが、左には行きにくいが、弾かなくて面白みがないと感じる人は多い。私もその一人だが、この感触は新鮮だ。
TAT (この感じだと材料は、普通だな、30トンか35トンだ。硬さだけ締めて、トルクは緩め、硬めだけど捕まる こんな作り方もあるんだな。)
トルクが緩い為、実際のキック量以上にヘッドの動きを感じやすい。
振動数からいうと、かなり硬めなのだが、硬すぎるシャフトにありがちな、棒を振っているような打ちにくさを感じさせない。
「TIP STIFF」のシャフトにありがちなゴツゴツしたフィーリングで、ミスすると右に逃げる感じもない。
力のかけ方にもよるが、トルクが緩いと、前シナリ時に、フェースを閉じる動きが大きくなる傾向がある。つまり、スライスしにくい。
TAT (これは、変わった作りだけど、これはこれで良い。ちょっと待てよ、殆どの人が振り遅れているという実情を考えると、意外とたくさんの人に合うかも知れない。
打球結果が良いから、ユーザーニッコリ。材料安いから、メーカーはガッポリ。儲かって評判も良いとなれば販売にも力が入り、ショップは、ニコガッポリ(笑)
で、結局みんなハッピー! これは、凄い商材になるかも。
材料等の制限で、偶然こういう性能になったんだと思うけど意識的にこうしたなら、これを設計したエンジニアは天才だな。)
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話7 投稿者:golftat 2004/11/18 20:28 メッセージ: 404 これは golftat さんの 398 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとその製品とは一切関係がありません。
(前回までの続き)
2000年 夏。スローダー660のプロトタイプを試打し、感心するTATだったが、
...
TAT(偶然こういう性能になったんだと思うけど意識的にこうしたなら、これを設計したエンジニアは天才だな。)
と、TATが気分良く飛ばしていると、
フジ 「これは、3軸織物といって、・・・シャフトはシナルと、断面は楕円になるでしょ。3軸織物は、パイプ状に断面がつぶされても瞬間的に真っ直ぐに戻ろうとし、即座に元の形に復元しようとします。この戻りが普通の繊維より30%くらい速いんですよ。」
TAT (この人、本当に何にも知らないな。復元時の加速力は応力に・・・。 えーと、1割る0.7は、1.43だから、・・・)
TAT 「へーえ。じゃ、長手方向のリバカリータイムも30%減になるから、振動数は、43%アップですね。普通のが260CPMとすると、これは370ですか。フレックスXどころか、XXXXXXXですね。」
フジ 「はぁ? 振動数は普通ですか?」
TAT (言ってる事の矛盾が解らないのかなぁ?)
断面が、楕円から円形に復元したとき、ナガテ方向の形状はどうなっているか?
フジ 「3軸繊維は、スイング中のトップからインパクトまでの短い瞬間の中でねじれ・つぶれ・曲げを復元し、確実にボールをミート。 インパクト時におけるヘッドのブレを最小限に抑えるので、方向性も安定します。」
TAT (ため息)
TAT 「スローダーシリーズは全長に、3軸織物を使ってるけど、1層だけで、あとは普通のシートでしょ。それでも設計的には、一番外側に入れたら効果あるんでしょうが。」
フジ「はぁ?」
TAT「研磨の影響を受けないように、チョッと中にいれてるでしょ。」
フジ「えぇ?」
TAT(営業の人が、シャフトの構造なんて知らないのは無理ないか。)
TAT「いい材料なんでしょうけど、応力は、表面を走るから、あんまり、効果的な使い方とはいえないな。」
フジ「???」
TAT (営業カタログの能書き台詞を鵜呑みにするのもいいけど、もうちょっと、意味解かって言えよ。まあ、技術的な中身の話がかみ合わないのはしょうがないか。)
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話8 投稿者:golftat 2004/11/24 23:07 メッセージ: 409 これは golftat さんの 404 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとその製品とは一切関係がありません。
(前回までの続き)
2000年 夏。スローダー660のプロトタイプを試打し、感心するTATだったが、 試打担当者は...
TAT 「それにしてもいい球が出る。私は振り遅れるタイプなんだけど、660はヘッドが前に出ますね。」(前に出る気がするだけだけど)
フジ 「ええ。757と共に、こちらもプロに評判なんですが、もともとスローダーは、アマ向けに開発したんですよ。」
TAT (へーえ、一応 狙った通りの性能が出ているわけか・・・)
当時は、50トンを超える超高価な超高弾性繊維が使われ始めた頃で、これを使用したFSPを代表とする
弾き系シャフト
が評判を取っていたのだが、
TAT 「660のこの挙動、面白い。 剛性分布は似ているのに、FSPとかの「弾き系」とは、チョッと違う。」
TAT (これを「弾き系」と言っちゃうと、FSPとかの高い材料使っているメーカーに失礼だからな。)
TAT 「ヘッドが前に出る(気がする)から、
走り系
ってのはどうでしょう?」
フジ「 「走り系」 ですか。 うーん、
ヘッドが走る
か。上手いこと言いますね。」
TAT 「・・・」(材料からかってるんですけど。)
フジ 「 「走り系」 いいですね。これ、いただきます。」
TAT (ま、うれしそうだからいいか(笑)
この日以降、雑誌や、シャフト・クラブのカタログで、やたらと、
走る
という表現が使われるようになった。
(続く)
気まX 「走り系」661誕生秘話完結編 投稿者:golftat 2004/11/29 0:14 メッセージ: 411 これは golftat さんの 409 に対する返信です
この投稿は、筆者の創作であり、類推されるメーカーとその製品とは一切関係がありません。
(前回までの続き)
2000年 夏。スローダー660のプロトタイプを試打し、「走り系」と命名したTATだったが、 試打担当者は...
フジ「 「走り系」 ですか。 うーん、
ヘッドが走る
か。上手いこと言いますね。」
TAT 「・・・」(材料からかってるんですけど。)
フジ 「 「走り系」 いいですね。これ、いただきます。」
TAT (ま、うれしそうだからいいか(笑)
この日以降、雑誌や、シャフト・クラブのカタログで、やたらと、
走る
という表現が使われるようになった。
一通り試打が終わり、担当者が、最適シャフトを選んでくれることになった。
お勧め#1は、
660のX
で、
お勧め#2は、
757のS
だと言う。
TAT 「えー???」
フジ 「HSは最大で49m/s出てましたから、フレックスはXですね。757ならSでいいかも。」
当時の私は、ユルユルグリップ + ヒジとリストで、ヘッドを走らせるスイングで、HSのみ速いというタイプだった。
TAT 「757はチョッと重過ぎるなぁ。」 (って、重くて、クラブに振られれてたのが、わかんないの?)
TAT 「660は、硬くても何とかなるかも知れないけど。」
フジ「・・・」
TAT 「SでもXでも打てますが、シナリが少ない分、面白みに欠ける。このシャフト独特の挙動が味わえないですね。Rでも、振動数260くらいですか。私は使うとしたら、R がいいですね。」
大体、硬いだけなら、3万円も出さなくても、アメリカ製の3千円の良いシャフトがある。
フジ「やっぱり、HS48くらいだと、Xじゃないですか?」
TAT 「そんな、HSとか飛距離で、杓子定規に決めちゃうんなら、広い練習場で実打している意味がないじゃないですか?」(って、飛んでく球を見て分かんないの?)
フジ 「でも、R ってのは・・・」
TAT 「シャフトは、力の掛け方、つまり、その人のスイングをしたときの、挙動で選ぶべき。
660を使うなら、私は、絶対これがいい。R。
私に限らず、アマなら結構振れる人でもこれで十分じゃないですか。
660のR。 アール。 あーる!!」
最後まで、噛み合わなかった・・・・
・
・
・
翌年。この
660 の R
は、
スローダー 661 の S
とラベルが貼られ、空前のベストセラーになったさ。
(フィッティングはイマイチでも、マーケッティングは上手かったフジヤマ! どこまで本当か??? 尚、このやりとりは、ビデオに収められており、TAT工房見学の折には、何時でもごらんいただけます。)
<気まX 「走り系」661誕生秘話 終わり>
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