山下美夢有プロが好調だ。
<引用>
19歳・山下美夢有が単独首位…300万円「トラックマン」先行投資で急成長
まだ獲得賞金が0円だった昨年8月に約300万円で購入した弾道計測器「トラックマン」を活用し、急成長。
<引用終わり>
「まだ獲得賞金が0円だった昨年8月に約300万円で(トラックマンを)購入」がニュースになるという感覚。
現在の日本ではこれを不思議に思う人が多いということだろう。しかし世界を俯瞰すると、トラックマンを個人で所有しているプロは700人以上。賞金で食えるプロは、500人位だから、賞金を稼げないプロがトラックマンを持っていても不思議ではない。
今回のヤマハレディース葛城だけでなく、先秋から調子を上げてきている。昨年6月時点で獲得賞金はゼロだが、現在すでに1300万円超え。トラックマンは300万くらいだが、すでに元を取ったとのこと。「なかなかの投資あったが、すぐにペイオフした。」トラックマンを導入した他の多くのプロも同じことを言っている。
【新世代弾道論#1】TrackmanのAI Traicy でレッスンプロ全員失業
で、欧米のデータドリブンなゴルフ環境と比較して日本プロゴルフの将来を危惧した。だが、現場は進んでいる。オジサンが心配することなさそうだ。
成績が急上昇したということは、ゴルフの内容が急上昇したということ。原因としてフィジカル等トラックマン以外の要因も多いのだろう。
トラックマン導入で何が良いかというと、
トラックマンのゴルフに関する知見を導入できるということだ。つまり、弾道や練習方法に関する情報にアクセスできるということ。弾道測定器メーカーの提供するゴルフに関する知見、測定器のハードウェアだけではなく、ソフトウェアの部分、ここが大事だ。トラックマンを持っている事ではなく、トラックマンのデータと知見の活用、つまりトラックマンリテラシーを持つことが武器になるのだ。
武器と言っても、もうしばらくの間だけで、すぐに(勝てる)プロの標準装備となるだろう。欧米ではすでにそうなっている。
日本のレッスンプロのネット動画のように「解析」と言いながら、数字を読んでいるだけではダメ。データを解釈し、関連を理解し、改善方法につなげなければならない。機材を買って数値を測定するだけではダメなのだ。
具体的な改善内容としてはディスタンスウエッジ、これが一番効果が大きい。
アメリカでは高校のチームもやっている。だから最近の若手は「ベテランの様に」ウエッジが上手い。「上手い」がトラックマンによって再定義されている。次がアイアンの距離感。ここではいわずもがなのノーマルモードの活躍だ。ストロークゲインドの考え方によると、女子プロ、アマの場合は、アイアンの方向性と距離感、これが一番スコアに影響するらしい。ドライバー飛距離最適化は一丁目一番地でプロアマ問わず真っ先に実施される案件だが、女子プロの場合はあまりスコアに関連しない。男子はアイアンの差がつかなくなって、ドライバーの距離勝負になりつつある。これはこれで問題ではあるが。
ということで良い方向に進んでいる山下美夢有プロに注目したい。頑張れ、データドリブンゴルファー。
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