[過去掲示板投稿] 2003年度 気まぐれ試打 カムイタイフーン380の巻
2912 投稿者:golfTat 投稿日時:2003/ 3/22 1:42 2911 気まぐれ試打:結局何が飛ぶのよ!2
@@ 登場人物 @@
H・・・Yゴルフスタッフ。GolfTatの現実用品師匠で、卓越した打球技術と、フィッティング技術を併せ持つ。
E・・・Yゴルフ常連で、HCは9。安定したスイングを持ち、アイアン、パットの名手。もう少し飛距離が伸びれば、片手HCは確実。道具は、ここの常連さんの常で、Hさんに任せきり。
プロギアのDUO、その他 飛ぶドライバーについて語り合う皆だったが、・・・・
で、結局何が飛ぶのよ。
E
飛ぶドライバーなんて無いですよ。
Tat
??
E
うん、Tat君の言う通り、誰が打っても飛ぶドライバーというのは無い。あえて言うと。飛距離を決めるのはほとんどヘッドだね。
H
ボールは打たれた通りにしか飛ばないから、当たり前だけど、まず、打ち方。打ち方を弾道に変えるのがヘッド。これが合っていること。
Tat
スイングとヘッドで、「当たった時」の飛距離は決まってしまう。で、当たるかどうかはシャフトによる。
H
もともと250Y飛ぶはずのスイング+ヘッドで、220Yしか飛ばないのは、シャフトが悪い。こういう場合、シャフトとか、長さ、バランスを変えてやると、250Y行くようになる。
H
で、「30Y伸びました!」ってとこになるんだけど、こういう人は伸びた訳じゃなくてもともと250Y飛ぶの。シャフトが合わないと力が伝わらないってことです。
Tat
そう。本来の飛距離から、シャフトで損してる分だけ差し引いたのがその人のそのクラブ(ヘッド)での飛距離。
H
だから、ある人が「30Y伸びた」ことと同じチューニングを他の人にしても30Y伸びるとは限らない。30Y損してる人は30Y伸びるが、20Y損してる人は20Yしか伸びない。最後は、スイングとヘッドです。
Tat
最近のは、どれも安いシャフトしか付いてないからかなりの人は、飛距離を伸ばす可能性があるはずです。
Tat
なるほと。じゃ、マッチングはHさんに任せればいいから、ヘッドはどれが一番飛ぶの?
E
ロフトは選べるし、捕まり具合は、人によります。ヘタな人は、飛距離より、高さと捕まり具合優先ですね。私とか(笑)
初速ならカムイかな。Eさんは、球を捕まえられるから、いいんじゃ?
Tat
そういえば、Tat君、タイフーン打ってなかったね。
H
といって、カムイタイフーン380を取り出す。
おー。前作(320)は、すごかったから、これも期待できる?
Tat
うん、まあ、打ってみて(不敵な笑い)。
H
・・・・
Tat、打席に移動し、打ってみる
お、こっこれは!
Tat
<気まぐれ試打:超高反発系 に続きます>
2934 投稿者:golfTat 投稿日時:2003/ 3/26 1:06 2912 気まぐれ試打:超高反発系
<先回までの続き>
カムイタイフーン380の試打をTatに勧めたHは、なぜか不敵な笑いを浮かべていたのだった・・・
Tat、打席に移動し、打ってみる
お、こっこれは!
Tat
何じゃコリャ?
Tat
さらに打つ。
ボゴッ!
…
Tat
さらに打つ。
ボゴッ!
…
Tat
さらに打つ。
ボゴッ!
なるほど。(ポツリ)
Tat
↑これじゃ、解んねー!ちゃんとしゃべれよ!
<ここで終わってはさすがにクレームが付きそう(汗)
気まぐれ試打 続きはこの後すぐ!>
2935 投稿者:golfTat 投稿日時:2003/ 3/26 1:09 2934 気まぐれ試打:Sクラス
<前回の続き>
タイフーン380を試打し、コトバを失ったTatだったが・・・
シャフトが変な挙動をして、ヘッドの動きがまるでつかめない。スペックはSだが、ちょっと力を入れると、ヘッドがついて来ず、球が右に出てしまう。
ヘッドの性能の為か、球の高さと強さが凄い。表示ロフトは9度だが、12度くらいのイメージで打ち出され、しかもどう打っても高く出る。しかし高くても全く吹けない理想的な弾道だ。(マッスグ行った時は。)
スピンが少なく打ち出し高いのは、重心深度が浅く、同時に低重心だからだ。球離れが速くスベルように感じるのも重心深度のせいか。捕まりはライ角度で調整し、重心角は相変わらず少なめだ・・・
Tat
そして、球の走りは・・・・
これまで試打した中で最も初速が出たのは、カムイ320であった。次席は、アストロツアー380とインプレスD(HS高速ならVも)で、これらは加速性能Sクラス。私が試合で使用しているRV10 360はやや劣りERCⅡと同じAプラスくらいである。しかし、昨年以降のモデルは、オノフであれ、ニューゼクシオであれ、このレベル(ERCⅡ位)はクリアしており、ボール加速性能には殆ど差がない。捕まり具合とスペックが合えば、飛距離は何でも一緒と思っていた。
しかし、タイフーン380の球速は異常に速い。右には出がちだが、ふけ球ではない。スライス気味の球でも全く失速せず、210Y先のネットの上段に真横から突き刺さる。
このヘッドは異常だ。またフェースを薄くし、ヘッド全体の剛性も落としてきた。溝はおなじみのレーザー印刷、雨天時の排水性=安定性はお構いなしか。フル鍛造βチタンボディ、このクラウンの薄さだと、通常のアーク溶接では無理だな。しかし、市販品でここまでするか・・・・
Tat
それにしても、シャフトが・・・
これは、どう表現したら良いんだろう・・・原付にF1のエンジン乗せた感じ。
・・・
練習場中央で、Hさんらと合流した。
飛ぶでしょ(笑)。
H
飛びますね。加速性能は世界最高じゃないですか?しかも上がるし吹けないし、凄いヘッドです。
Tat
しかし、なんですか?このシャフト?すごいアンマッチ。こんなチグハグなクラブは世界中さがしても無いんじゃ?アンマッチ・オブ・ジ・イヤーだ(笑)
Tat
それはだねえ、
H
Hさんは、カムイを手にとり、説明を始めた。
<今あきらかになるカムイの謎!脅威の加速性能の秘密は?これは、只のじゃじゃ馬なのか、育てればピーコックになる醜いアヒルのコなのか?
気まぐれ試打:Sクラス2
に続きます。>
2951 投稿者:golfTat 投稿日時:2003/ 4/ 1 0:24 2935 気まぐれ試打:Sクラス2
@@ 登場人物 @@
H・・・Yゴルフスタッフ。GolfTatの現実用品師匠で、卓越した打球技術と、フィッティング技術を併せ持つ。
客A・・・同じく試打を行っていたシニアゴルファー。推定HC3-5.
客B・・・詳細不明。
<先回までの続き>
カムイタイフーンのヘッドの凄さとシャフトのアンマッチに唖然としたTatだったが、・・・
しかし、なんですか?このシャフト?すごいアンマッチ。こんなチグハグなクラブは世界中さがしても無いんじゃ?アンマッチ・オブ・ジ・イヤーだ(笑)
Tat
それはだねえ、
H
Hさんは、カムイを手にとり、説明を始めた。
中条の社長は、実は金属学の権威なの。
H
へーえ。
Tat
金属の特性とか加工方法とか知り尽くしているからこんなことができるんだよ。
H
なるほど。材料も加工も、民生品(非軍需品)で、こんなことやるなんて普通考えられないですからね。一度話をしてみたいな。
Tat
でも、スイングがこうなの。
H
手が胸くらいまでしか上がらず、シャフトもほとんど垂直に立っている。
なるほど。シャフトで溜めないといけないわけか。だから、グリップ下が緩いんですね。
Tat
TIP側も柔らかい、いわゆるダブルキックなんだけど。
H
ダウンでヘッドが遅れるのは確かだけど・・・この手のシャフトって、どういうスイングに合うんだろう? プロギア、黒チタンのシャフトは良かったけど、スピードは全然ダメだったですからね。あれもシャフトが失敗ですよ。TT先生が、「今後ヘッドの進化に合わせ、シャフトがダブルキック化する流れは正しい」とかなんとか言ってましたが、スピード始め、ダブルキック装着クラブは、総倒れじゃないですか(笑)。
Tat
さすがのプロギアも、TRが売れなかったら、やばかった。
H
で、このカムイなんとかならないんですか?
Tat
5センチくらい、短く持って打ってみて。
H
Tat、 打ってみる。 今度は、やや低め(それでもかなり高い)で、高さも方向性も落ち着いた球になった。
なるほど。これならなんとか。HS44m/sくらいでしょうか。
Tat
それでも、普通のクラブで48m/sで打ったくらいの球の勢いで、なかなかの迫力だ!
…
客A, 客B
普段、仲間内のボールしか見たことが無いのか、唖然として、ボールを見上げている。
こっちを打ってみろ。
客A
なぜか、むっとしている。
8度のXですか。(なんじゃこのオヤジは。えらそうだなあ)
Tat
Xなら大丈夫だろうと、普通の長さにグリップを持って打つ。Tatのスイングだとかなり右に球がすべる。しかし、高さは適正で、ロフト10度のイメージ。
うん。一番飛ぶ高さです。しかし、シャフト緩すぎ。Xだけど、これでSの柔らかめ位です。ちょっと振ってみますよ。
Tat
Tat HS50m/sでフルスイング。球はスライス系だが、吹き上がらず一直線に頂点に達し、そこから前に伸びながら右にすべる異様な飛び方。
(唖然)
客A, 客B
距離は出そうだけど、シャフトもヘッドも、もうちょっと捕まって欲しい。初速は出るんだけどな。9度Sだと、上がりすぎるし、8度だと右にいってしまう。
Tat
といって、クラブを置くと、今度は、客Aが打ち始めた。
<続く>
2953 投稿者:golfTat 投稿日時:2003/ 4/ 1 0:31 2951 気まぐれ試打:相性
<先回までの続き>
偉そうなオヤジは、Tatの前でカムイターフーンを打ち始めた。
バコッ!
客A、タイフーン380の9度Sを打つ。HSは、40-41m/sくらい。ヘッドがバックスイングよりダウンでやや内側を通る理想的なループを描き、高めの綺麗なドローボールを打ち出す。リリースのタイミングではなく、スイング全体で球を捕まえている。かなりの上級者だ。
(若い頃は、かなり飛ばしていたんだろうな。この切り返しなら、シャフトに掛ける負荷を最小にでき、柔らかいシャフトでも大丈夫だ。フォワードストロークでのプルフォースとプッシュフォースの配分が理想的なので重心角不足も問題ない。これなら重心位置に依存せず、アドレスのフェースの向きでインパクトしやすい。しかもこのオヤジほど正確にミートできれば、シンの大きさは問題でなく、重心の浅さは、スピン量低減=飛距離アップのメリットだけを享受できる。カムイなど「球離れの速い」ヘッドの特性を最大限に引き出せるスイングだ。このオヤジ、できる!)
Tat
客A、マットにじかにボールを置いて打ち始める。
ダフリ気味に入り、うまく、ミートできない。
おかしいな。
客A
超ディープフェースですし、トウダウンしやすいシャフトなので、下から打つのはかなり難しいですね。
Tat
客A,自分のクラブと打ち比べる。前作のカムイである。
やっぱり、新しいのが飛ぶ。
客A
なるほど、上級者のカムイユーザーならではの、それを使いこなすスイング、そして、タイフーン380を買おうとしていたので、シャフトがどうのこうのと言われて、ムっとしていたのね。
前のもシャフト緩いんですが、今度のはさらに、柔らかくなってしまって。試打クラブ、SRと、Sを置いてくれといわれたんですが、SとXだけにしました。それでも、柔らかいでしょ。
H
たしかに。
客A
今度、ここのショップで、特別仕様を出しますので、それは、だいぶ良くなりますよ。
H
うん、このヘッドで、Hさんのマッチングの技術を使えば、凄いドライバーが出来そう。ドリームチーム・・・
Tat
ドロンドロンドロンドロンドロン~~~~
(Tat回想モードから目覚める。)
というクラブなのであった。
<で、DUOの話の続きに戻るんですが(覚えてますか)次回、いよいよ明らかになるYゴルフ ショップスペシャルの実力は?!
次回、2003年度版気まぐれ試打ファイナルエピソード
Hの結論
に続きます。>
コメント